人生は一言で語れないぜ!

Dreamerな僕の365日

【短編小説】ほどいた糸

「最後くらい逢いたかったな。」

君は僕に、そうメッセージを残した。

きっと君は僕を忘れずにいてくれるだろうと思っていた。

今ではそんな自分がバカだと感じる。

 

今君は何をしているのだろう。

あのメッセージを残してから君のSNSはぱったりと更新を閉ざしていた。

 

この時代は本当に生きにくいと、こうした時だけ時代の進歩に都合の悪さをおぼえる。新年会だろうか、君のSNSには地元の仲間と揃って写真に映る君が載っていた。

「嘘つきだ。」

君は逢えぬままでいる僕のことが気になって、笑顔なんて出ないはずだ。

ますます誘えない。

お互い維持を張って連絡をできずにいるのだろうか。

それとも、こんなことを考えてしまっているのは、きっと僕の方だけなのだろうか。

 

女の子は過去の男なんてすぐに忘れてしまうと聞いたことがある。

男は引きずってしまうものだ。

 

絶対僕から連絡なんてしてたまるか。

君が今笑顔で過ごせる時間がなるならそれでいいじゃないか。

今更逢いたいなんて思うもんか。

 

最後の最後まで僕は大人になれずにいた。

ずっと君に甘えていた。

いつでも意地を張っていた。

君なら大丈夫だと根拠もないことを考えて自分を納得させていた。

結局こうして失うことになるのに。

 

今君は僕の知らない誰かの一言に、笑顔を見せているのだろうか。

 

今更連絡できるもんか。

君が笑顔ならそれでいいんだ。

もう逢う必要なんてないんだ。

もう逢わない方がいいんだ。

 

きっと君は僕を忘れているだろうから。